[ 江東フェニックス(中学部)の情報 ]
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江東フェニックスの体験練習!12月4日(土)、晩秋の柔らかな日差しの下、夢の島球場で小学6年生を対象に江東フェニックスの体験練習が行われた。
江東フェニックスは、ご存知のように東陽フェニックスの兄貴分にあたる中学生チームだ。創部は2008年と若いが、今年も都大会進出は逃したものの、常に江東地区での大会では、優勝候補の一角を占める強豪チームだ。
この日は、東陽フェニックス、キングコンドルス、東五ジョーズやシャークスなどの子供たちが体験練習に参加して、江東フェニックスの中学生たちと野球を大いに楽しんだ。体験メニューは、まず中学生とともに準備体操、キャッチボール、そして内外野に分かれて、ノックを受けた。その後、中学三年生のキャプテン村田周平らがピッチャーを務めて、小学生がフリーバッティング、中には外野にヒットを放つ子供もいて盛り上がりを見せた。
フリーバッティングが終了すると攻守交替して、今度は学童ピッチャーが直球一本で中学生相手に投げる。もちろん距離は中学生サイズ、大人と同じ塁間27メートル、ピッチャーからキャッチャーまでは18.44メートルと、今までの学童サイズから約3メートル広がっている。しかも使うボールは少し大きめの中学生用のB球だ。最初は距離感に戸惑いながらも、そこは野球小僧の集まり、すぐに慣れて、どの子供たちも小気味良いピッチングを披露。また、守備でも各ポジションで参加した子供たちが好守を見せた。練習の仕上げに塚田監督からのノックを受けて、午後4時には体験練習を終了した。
このところ江東区にも硬式チームが増えたせいか、以前と比べて軟式野球へ進む子供が減ってきたようだ。しかし、やはり日本野球の原点は軟式野球だ。日本のお家芸でもあるスモールベースボール、機動力野球は、弾みが大きく、しかも飛距離の出づらい(そのため点も入りづらい)軟式ボール野球から発展してきたのだと、私は信じている。
今から30年以上も前の話で恐縮だが、私が大学で準硬式野球をやっていた頃に、準硬式ボール(その当時はB球、今はH球というのだろうか)を採算が合わなくなるという理由でメーカーが生産しなくなる、という話があって、確か主力メーカーのナガセゴムさんに、リーグで生産継続の陳情に行ったことがある。
とにかく体育会系のひたすらお願いの陳情を終えた後、担当の方から、軟式ボールの開発の経緯(準硬式も見かけは軟式、つまりゴムで覆われた硬式ボール)についてお話していただいた。内容は、日本でゴムボールが普及した背景に、戦後、再び野球が盛んになるにつれて、肝心の道具代が野球普及のボトルネックとなったそうだ。特にボールについては、革製の硬式ボールは耐久性に劣り、しかも価格が高い(字のごとく硬いボール用のグローブもバットももちろん高い)。それに対して、ゴムボールは耐久性に優れるとともに、価格もリーズナブルに抑えることができたため、日本で独自に開発したゴムボールを主流にして、学童、中学生へ野球を広めていった、ということだった。その後の日本での野球の普及、発展は言うまでもないことだ。
そんな日本野球の原点である軟式野球、もちろん歴史的な背景だけでなく、ボールの重さやサイズにも無理がなく、成長過程にある学童、中学生の体格にもフィットした軟式野球で、しっかりと基本を作って高校野球に進むことも大切なことだと、今回の体験練習を通じてつくづく感じた次第である。
江東フェニックスの体験練習は、これからも予定があるそうだ。また、練習の見学はいつでもOKとのこと。ご興味があれば、是非、ご連絡を。
中学生とともに準備体操。真ん中にいるのはキャプテン村田周平。江東フェニックスは2008年創部の新しいクラブチームで、村田周平は一期生にあたる。
キャッチボールは中学生と行った。中学生になるとベース間の距離も大人と同じになる。
江東フェニックスBチームの中学2年生のキャプテン前川。江東フェニックスのユニフォームは、グレーを下地にストライプが入っていて、なかなかカッコが良い。
東陽フェニックスの子供たちも体験練習に参加。ショートを守る阿部亮介。その後ろは江東フェニックスの窪寺、彼はシャークスの出身だ。
フリーバッティングでセンターにヒットを放った斎藤大地。この後にピッチングも体験させてもらった。
湯沢直也は三塁線にヒットを放っていた。どの小学生もとても気持ち良く練習させてもらっていた。
フリーバッティングの順番を待つ奥島哲(左端)と浅川由樹(右端)。
深川大会では、春も夏も東陽フェニックスと熱戦を繰り広げたキングコンドルスのエース杉浦君も、この体験練習に参加していた。センスの良さで、中学生の距離感もすぐにつかみ、ナイスピッチングを披露。
東陽フェニックスのキャプテン渕上聖司(手前)と具志堅駿も守備練習では、はつらつとしたプレーを見せていた。
練習終了後、中学生たちとグラウンド挨拶をする子供たち。
最後に江東フェニックスの塚田監督の話を聞いて、今回の体験練習は終了。是非、この中から江東フェニックスの将来を担う選手が出てきて欲しい。