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甲子園観戦余話

甲子園観戦余話

8月14日(木)に行われた関東一高対浦添商業戦を朝いちに観戦した後、まだ次の用事まで時間があったので、第二試合の慶應義塾対青森山田も時間の許す限り観戦した。

結果は2−0で慶應義塾が、力道山の孫の田村投手と只野投手の完封リレーで青森山田を降したが、両校ともにレベルの高い野球を展開し、なかなか見ごたえのある試合だった。慶応義塾も上田監督の標榜する「エンジョイ・ベースボール」を、緊迫する状況でナイスプレーを連発することによって体現していたし、対する青森山田も豊富な練習量で裏打ちされた質の高いプレーを随所に見せていた。米国で見たオレゴン州の高校野球の決勝戦と比べると、本当に日本の高校野球のレベルは高い、平均点は世界ナンバー1だろう。

それがプロレベルになると、松坂大輔投手のような個人的なスキルが突き抜けている選手は別として、全体のレベルが米国に逆転されるのはなぜだろうか、と考えさせられてしまう。

このサイトの「米国の大学野球事情」でもご紹介したボストン・レッドソックスのJed Lowrieが、今シーズンついに、ルーキーながら内野のレギュラーポジションを狙うところまで成長した。先日も我が東陽フェニックスOBの松坂大輔投手が投げた試合で、サードを守りながら3安打のマルチヒットを放ち、昨年ブレークした外野手のJacoby Ellsbaryともにオレゴン出身の二人がチームを引っ張っている。Jed Lowrieも今季ルーキー扱いとはいえ、スタンフォード大学3年生の時に、2005年のドラフトで指名され、入団後、みっちりとマイナーで基本を叩き込まれてメジャーに昇格してきた選手だ。長男によると、それでも順調にステップアップしてきているそうで、大学からプロに入ってすぐにメジャーで大活躍、なんて選手はそう多くないそうだ。

米国では、長期的視点に立って、本当に伸びる時期にしっかりと基本を身につけさせ、メジャーに昇格させる選手育成システムが確立しているようだが、こういった教育システムの差が全体的なレベルの違いにつながっているのかもしれない。このところの日本の地盤沈下を見ていると、教育の問題は野球だけに限らず、という思いが強くなる。とにかく素晴らしいスキルとマインドを持つ日本の高校球児たちに、もっといろいろな機会を提供できるシステムを日本でも作ってもらいたい。

と、ちょっと話が大きくなってしまったが、話題を変えて新しくなった甲子園球場についてちょっと触れてみたい。

1年ぶりに訪れた甲子園は、正面ゲートもツタはなくなってガラス張り、一階から入っていた内野席は、東京ドームなどのように2階から入場するようになっていた。中に入ると、飲み物、食事の売店が整然と並び、トイレも真新しい、まさに新しくできた球場、という感じだ。観客席に入ると、ドリンクを置くことのできるシートに変わっており、座り心地も何となく良くなった気がする。

ということで、気分良く観戦していたが、何となく物足りない。そうだ、飲み物は売りに来るが、甲子園に来ると必ず食べる、たこ焼きや焼きそばの売り子さんが来ないぞ。多分、こういった食べ物関係は、売店で、ということなのだろう。それと好物の「甲子園カレー」。列に並んで併設されたスペースでテレビで試合を見ながら食べるのが好きだったのだが、この場所もなくなったようだ。新しくなって快適になった反面、昔もちょっぴり懐かしい気分になった。


甲子園に古豪の慶応義塾が帰ってきた。このところ推薦制度などで全国から慶応義塾でのプレーを希望する球児が増えているようだ。確かに昔から伝統のK帽をかぶりKEIOのユニフォームに身を包んでプレーしたいと願う球児が多かったよね。


甲子園名物の「かちわり」。ストローをつけて冷たい水を飲んでもよし、首筋を冷やすこともできる便利な飲み物だ。


甲子園球場の正面玄関。ツタが絡まっているイメージがあったが、今はツタがプリントされているパネルで覆われている。


夏の大会での歴代優勝校の校旗が飾られていた。左が早実、右が慶応義塾の校旗。記念撮影で人だかりが出来ていた。



2008.08.21 Thursday 13:16 | comments(0) | - | 

米国で見たクラシックカー

米国で見たクラシックカー

日曜日の中学部の試合が雨で流れてしまい、試合速報をお届けすることができなかった。また、雨の日でも練習する東陽フェニックスも、いつも使用する公園がイベントで使えず、朝の集合の後、ミーティングをしてすぐに解散。私は家に帰ってたまっていた昨年度のデータを整理。

中学部の選手諸君、やっと昨年度の成績がまとまりましたので楽しみに!

ということで、今週も野球とは関係のない米国で見聞きした話題。長男の高校時代のホストファミリーのピータースさんが、クラシックカー作りを趣味にしていて、彼の傑作である1929年型フランクリンを紹介する。1929年型というと私の父親が生まれた年に作られた自動車だから今年で79歳、しっかりと現役で動いているところが素晴らしい。

ピータースさんに聞くと、クラシックカー愛好家の集まりやインターネットなどを利用して全米から部品を調達するらしい。全米の物置に眠っているクラシックカー数台分から一台が作られるそうだ。そのため、一台を完璧な状態にするために数年の時間を要するとのこと。すべてピータースさんの手作りだが、趣味もここまで高じると「すごい」としか言いようがない。ピータース夫人があきれるのもうなずける。数年前に訪れた時も、別のクラシックカーを作っていたが、その車は売り払ってまた今の車にチャレンジしたそうだ。とにかく車を作ることに喜びがあるようだ。

この日もピータースさんの息子や私の長男の大学の卒業式に出席するために、愛車を駆って来た。他のピータース家の子供達は、別の車で来ているところが何とも面白い。それでは前置きはこれくらいにして、写真で1929年型フランクリンを紹介したい。


愛車の前でのピータース夫妻。古い車にはやはり「味」というものを感じる。今でも自足50キロは簡単に出すことができる。


タイヤもこの車の純正だ。とにかく細い。


クラシックカー特有のフォルム、気品を感じる後姿が美しい。街中を走ると車好きの人たちから次々と声をかけられる。


ナンバーにはクラシックカーであることを示す「ANTIQUE VEHICLE」の文字。このナンバーを付けていれば公道も普通に走れる。もちろん方向指示器などなく、必要であれば手信号を使う。


エンジンもシンプルだ。この排気を使って暖房もまかなうことができる。燃費効率を考えたエコカーだ。


ハンドルは木製。手になじむ。


メーターは必要なものだけ。エンジンオイルのメーターも、そのまま油圧を使ってオイル自身がメーターの目盛りの役目をする。


ブレーキとクラッチ、オートマチック慣れした私にはとても操れない。


後部座席は二人用で広々としている。


ドアーの開け閉めにはレバーを使う。開け閉めの音もなかなか趣がある。


車好きな男性は日本でも多いが、ここまでこだわる愛好者にはめったにお目にかかれないだろう。ピータースさんは休日にはいつもガレージにこもって愛車の調整に余念がないそうだ。ただ眺めるだけでなく、普通に運転が可能なるまで作り上げる、その「こだわり」が素晴らしい。何事もまず好きになること。好きだからこそ「こだわる」ことができる、という大事なことも教えてもらったような気がした。

明日の土曜日は、東陽フェニックスはジャビット杯の予選でビッグフォージュニアと試合、日曜日は中学部の江東フェニックスが城東大会4戦目だ。来週はこれらの試合の報告をする予定。

そう言えば、明日から高校野球の東京都予選が始まる。この季節は何か私の心もワクワクしてくる。東陽フェニックス出身の高校球児たちの活躍に期待したい。


2008.07.04 Friday 15:39 | comments(0) | - | 

米国での大学生の下宿

米国での大学生の下宿

前回に引き続き野球とは関係のない話題。米国での大学生の下宿を紹介したい。

日本での下宿のイメージは、我々の世代の感覚から言うと、4畳半から6畳間でトイレ共用、風呂なし、である。若い人に聞くと、風呂トイレ付きが異なるくらいで、広さは当時と同じ、しかも東京であれば結構な値段の家賃を取られるらしい。

米国では大学入学当初であれば、大学の寮やホームステイという方法も取るが、大学生活に次第に慣れてくると束縛を嫌って、友人数人と部屋をシェアーして下宿に移り住むことが多くなる。

米国でも大都会になるとアパートメントになるが、地方の比較的土地に余裕のあるエリアであれば、一軒家を借りることも可能だ。大家さんも学生相手に手持ちのセカンドハウス、サードハウスを貸し出すらしい(以前の不動産ブームで投資目的で家屋を購入する人が多いのだろう)。

今回紹介する下宿は、学生5人で借りているそうだが、一人当たりの負担分は4万円くらい。リビング、二つあるバスとトイレを共用として、5部屋ある個室をそれぞれが使う。リビングや庭に置かれるテレビや家具、遊び道具については、担当を決めて各人が購入するそうだ。もちろん個室はプライバシーが守られるルールを作って、友人やガールフレンドを泊めることもあるらしい。


下宿といっても普通の住宅だ。学生それぞれが車を主有しているので5台並んでいる。長男と一緒に写るマットは、日本に来たときに東陽フェニックスにも顔を出してくれたが、現在、メディカルスクールめざして勉強中。


玄関を入ると共同購入したビリヤード台が置かれている。


リビングに入ると右側に暖炉があって、皆でくつろげるようになっている。この日は卒業式だったので、同居する学生の家族が遊びに来ていた。


左側はダイニングキッチン。学生達も簡単な料理はするらしい。また、友人を集めてパーティーを開くことも良くあるそうだが、あまり騒ぎすぎると近所からクレームが来るのは日本と同じだ。


個室はクローゼット付きの6畳くらいのスペースで、机とベッド(私の長男は日本人らしく布団を使用)が十分置ける。


ちょっとした庭があるが、リラックスする時にバスケットボールを楽しむこともできる。また、バーベキューパーティーも良く開くそうだ。もっと勉強せい、という気もするほど恵まれた環境だと思う。


本日は野球の試合もこのところの雨で流れてしまい話題も乏しいため、米国での大学生の下宿を紹介した。日本と比べると、米国は素晴らしく住宅事情が整っているとつくづく思う。29日(日)には、中学生の試合があるので、次回はそのご報告を行う予定。


2008.06.28 Saturday 12:18 | comments(0) | - | 

米国での大学の卒業式

米国での大学の卒業式


先週は運動会の学校が多く、深川大会、城東大会はお休み。

ということで、本日の話題は野球とは全く関係のないお話。米国での大学の卒業式に参加したので、その模様を少しご報告。日本の卒業式の風景と比較していただけると面白いと思う。

米国では入学式や新学期の開始が9月、卒業式は4月末から6月にかけて行われる。4月入学式、3月卒業式の日本とはサイクルが異なる。服装も日本では一般的に高校では制服、大学ではスーツとなっているが、米国では少なくとも私の経験では、高校からガウンとキャップ(角帽かボンネット)という、いわゆるアカデミックドレスを着用して卒業式に参加する。アカデミックガウンとは、映画のハリー・ポッターが着ている服を思い出していただけると良いだろう。

ガウンは下に着た服をすっぽりと覆い、ひざ下まである長い上着だ。ガウンの下はスーツもしくはシャツにネクタイを着用する。ガウンの色は黒が一般的だが、スクールカラーによって変わる場合もある。長男の高校では、入学の年次で色が変わり、長男の時には人気のグリーンで下の学年の生徒から随分とうらやましがられたそうだ。またガウンの形も学位(学士、修士、博士)で変わることもある。

帽子は正方形の角帽が一般的で、モルタルを塗るこて板に似ていることからモルタルボードと呼ばれている。板の中央部分のボタンからタッセル(房)が吊り下げられている。大学卒業を表す習慣として、卒業式の時に学長の一声で、自分から見て右側に垂らされたタッセルを左側に移して学位授与式が始まる。また、この角帽の上側に自分の専攻を示すメッセージを付けて卒業式に臨んでいる学生も多数いた。

ちなみに日本でもいくつかの大学でアカデミックドレスが導入されている。東大でも2004年から卒業式にアカデミックドレスが導入されたらしい。希望者にはレンタルで5000円から1万円、購入すると45000円とのこと。長男の大学では購入が義務付けられていたが、日本のほうが少し割高のようだ。

米国ではこんな卒業式が行われているのか、ということがご理解いただければ嬉しい。


卒業式前に専攻ごとに先生を交えて交換会が行われる。会計学を専攻している学生で記念写真。この服装の上からガウンを着ることになる。


モルタルボード(角帽)にガウンを着る、これがアカデミックドレスだ。


卒業式は講堂で行われた。子供の名前が呼ばれた時は、親兄弟親戚一同で鐘やら雄たけびやらをあげて卒業を祝っていた。学生一人あたり7枚の招待状しか渡されないため、招待状にはプレミアムがつくそうだ。余った招待状はオークションで高値で取引されるとの事。入れなかった人々は、別の講堂で卒業式の様子を映像で見られる。また、卒業生はモルタルボードの上にメッセージを書いた紙やテープを貼ってアピール、看護を専攻する学生は赤十字マークだ。


大学の先生方の帽子、ガウンやフードはカラフル。まるでハリー・ポッターの世界だよね。


長男の角帽に注目!タッセル(房)が向かって右側に移動しており、大学卒業を表している。一緒に写っているのは、日本人留学生のヨウコさん。現在スポーツ・メディカルを専攻。日本の大学を卒業した後に米国留学し、一時日本に帰国後、再び米国留学中との事、益々の活躍を期待したい。


長男が高校の時にお世話になったホストファミリーの長男も同じ大学を卒業。お母さんもお姉さんも同じ大学出身、というのが面白い。彼の首にかかっている黄色い紐は、成績優秀者のみがつけることが許される。大学卒業後、彼はボランティアの道へ進むらしい。また、長男も会計学専攻の友人たちとモルタルボードに細工をしている。



2008.06.04 Wednesday 11:24 | comments(0) | - | 

米国のアマチュア野球事情2

米国のアマチュア野球事情2

本日は米国の大学野球の練習を紹介。前回紹介したGeorge Fox大学の練習を取材した。この日は、翌日にNorth West Conferenceの優勝を決する4連戦を控えていたので、レギュラーだけの軽めの練習を行っていた。

George Fox大学野球部の部員数は60名ほど。前のヘッドコーチだったPat Beiley(現オレゴン州立大学副ヘッドコーチ)の時には、25名のベンチ入りメンバーにリザーブ5名を加えて30名の少数精鋭型のチーム構成だったそうだが、ヘッドコーチが変わって新入部員が増えたとのことだ。

通常の練習スケジュールは、平日では授業終了後、午後4時から午後8時まで、土日は、朝8時から夜8時までハードなスケジュールが組まれている。米国の練習というのは「自由気まま」なイメージがあるが、選手個々に課せられたテーマに基づいて厳しい練習が行われているようだ。この練習時間は季節を問わない。オレゴンの冬は大変に厳しいが、グラウンドが使用できない時は、体育館にネットを張って、二人一組のフリーバッティングや守備練習を行う。もちろんパワーアップのために隣接するジムで、科学的な方法で徹底的に肉体を鍛えている。

高校の部活動では、春夏秋冬季節ごとに野球、サッカー、バスケット、アメリカン・フットボール、陸上など異なるスポーツを選択するが、大学では学業と野球だけの生活となる。私の長男も野球部に入部したが、ハードな練習であっという間に肉離れを起こして、本人いわく学業に専念したい(?)とのことで数ヶ月で退部した。長男の話では、入部当初はスキル面では大差がないが、元々基礎体力のあるアメリカ人が、ハードトレーニングによってさらにパワーアップを図った上で基本的なプレーを徹底的に叩き込まれるので、素質のある選手はさらに磨きがかかるということだ。因みに、前回紹介したレッドソックスに所属するJed Lowrieも、高校時代はひょろひょろだったそうだが、スタンフォード大学入学後、ハードトレーニングで肉体改造されたようで、オレゴンに帰国するたびにたくましさを増す体格に皆が驚いたそうだ。

練習内容は、前ヘッドコーチのPat Beileyの時からの「徹底して基本を叩き込むと同時に、常に試合を意識して練習に取り組む」という方針は変わらないようだ。

キャッチボールでも、通常のキャッチボールから始まり、遠投が終了すると次に左右正面のゴロ捕り、ショートバウンド、バックハンドなどキャッチボールだけで1時間くらいの時間を費やす。できなければ先には進めないようにコーチが目を光らせているようだ。プロのマイナーリーグであるルーキーリーグや1Aなどでも、守備練習はコーチの手投げによる基本の連続、という話を聞いたことがあるが、全く同じ方法だ。以前、前明治大学野球部監督の川口氏から「高校野球で甲子園へ行くような子供でも結構基本を知らない」という話を聞いたが、米国でも本格的に野球を始める大学、マイナーリーグで徹底的に基本を仕込まれている。

また、バッティング練習でも必ず試合を意識した練習を行う。単にフリーバッティングを行う時も、米国の場合は、コーチが10メートルくらいのところから球速100キロ前後のボールを内外角に投げて、バッターに左右に打ち分けさせる。その時にも、始めの3球はランナー1累、次の3球はランナー1、2塁、次の3球はランナー3累などストライクカウント、アウトカウントを考慮しながら必ずケースを想定させてバッティング練習を行う。もちろん狙いと異なったバッティングをすれば、スクワットなどの罰ゲームが待っていることは言うまでもない。前ヘッドコーチのPat Beileyが口癖のように言っていたそうだが、「フリーバッティングで内外角の球をそれぞれ左右に飛距離330フィート(約100メートル)の打球を打ち分けられたらメジャーでも通用する」のだそうだ。


フリーバッティングでは、10メートルくらいの距離からコーチが正確に投げ分けた球をバッターは打ち分ける(Lスクリーンを盾に投げる)。向こう側のバッティングゲージではマシンを使ってバント練習を行っている。米国では日本のように、マシンでバッティング練習をすることはほとんどない。



試合用のバットは850グラムくらいの軽めの金属バットを使う(練習の時は飛びすぎる選手は竹バットを使っている)。軽めのバットでコントロールできないと、鋭い変化球に対応できないからだ。日本では、安全性を重視して、高校野球では900グラム以上のバットを使わなければならない。これも日本の変な平等主義なのだろうが、米国ではトライアウトがあるので、対戦相手同士の選手のレベルが一定しており、日本のように、たとえば帝京高校と野球のド素人高校が試合であたるというような無謀なマッチメーキングがない(と思う)。

フリーバッティングの裏側で3人一組でバント練習を行っている。左右に打ち分けたり、プッシュバント、ドラッグバントなどテーマを持って練習をしていた。


ティー台を使ってのバッティング練習。フリーバッティングの前に必ずティーバッティング、バント練習を行う。


米国ではティーバッティングは、日本と違って打つポイントを確認するためにティー台を使って行う。東陽フェニックスに置いてあるようなちゃちなティー台ではなく、しっかりと地面に固定できるようになっている。彼らからすると、日本のティーは横から投げているので実際には正面からくる球に対応する野球とは異なる、という理由で取り入れられていないようだ。

ブルペンで明日の試合に備えて軽めの投球練習。受けるキャッチャーは、キャプテンのライアンだ。球数を決めて練習していた。


長男の友人のNick Bratney。現在3年生でピッチャーだ。2メートル近い大男だが、ガールフレンドは日本人留学生のミチコさんということで、ちょっと変わった日本語を操る。彼のTシャツにある"Bruins"とは、チームのマスコットの「クマさん」を表している。


今回ご紹介したように、米国でも「基本」を大事にしてることがご理解いただけたと思う。困った時に立ち返るのが「基本」、「原理原則」だから、これを身につけていれば怖いものはない。反復を嫌がらず、地道な努力が実を結ぶのは米国でも日本でも同じ。米国でも”Paicience"という言葉が使われる。日本語では「我慢」、「忍耐」、「根気」ということだ。是非、こんな言葉を思い出して子供たちには基本を身につけて欲しいと願っている。

ところで、今回ご紹介したGeorge Fox大学野球部だが、宿敵Linfield大学にNorth West Conferenceの優勝はさらわれたものの、準優勝でWest Conferenceに進出。しかし、2連敗で惜しくもワールドシリーズ進出は逃したとの事。一方、元メジャーリーガーMVP選手であるScott Brosius率いるLinfield大学は勝ち進んでいるらしい。

暇があれば、これを機に、是非、英語の勉強も兼ねてweb検索で米国の大学野球をリサーチするのもお薦め。サイトでは結構いろいろな話題が掲載されていて、有望選手が分かればメジャーリーグのドラフトの見方も変わってくると思う。

次回は、野球とは関係ない話題で、米国の大学の卒業式を紹介する予定。


2008.05.28 Wednesday 10:14 | comments(0) | trackbacks(0) | 

米国のアマチュア野球事情1

米国のアマチュア野球事情1

今回から野球だけに限らず種々の話題を提供するコーナーをスタート。不定期便にてお送りするつもり。第1回目のテーマは、4月に米国へ行った時に聞きかじった米国アマチュア野球事情をお伝えする。

この時に訪れたのは、オレゴン州ニューバーグにあるジョージ・フォックス(George Fox)大学。在校生が2,000名くらいの典型的なリベラル・アーツ・カレッジだ。ちなみにリベラル・アーツ・カレッジとは、大規模な大学のように一つの学部で数千人の学生が在籍するようなスタイルではなく、少人数指導の下で教養を磨くとともに、物の考え方を養うことに教育の重点が置かれている大学。専門分野を学ぶには、卒業後、大学院や専門職大学院へ進学することとになる(もし詳細が知りたい場合は、ウィキペディアのリベラル・アーツの項にアクセスして下さい)。

ジョージ・フォックス大学では、スポーツにも力を入れており、とりわけ野球、陸上、バスケットボールで高い実績をあげている。米国では大学スポーツが大変盛んでビジネスにもなっている。NCAA(全米大学体育協会、National Collegiate Athletic Association)によって、野球だけなく、アメリカンフットボール、バスケットボール、テニス、陸上競技など種々の競技種目が統括、運営されており、この組織は世界最大の規模を誇る。日本でもおなじみのローズボールに代表されるアメリカンフットボールなどの人気スポーツは、全米でテレビ中継されるし、人気大学チームのヘッドコーチの給料は数億円とも言われる。

また、所属する各大学は大学の規模別にディビジョン機↓供↓靴剖菠され、スポーツ奨学金で選手を集めらるのはディビジョン機↓兇世韻覆標靴靴さ制も設定されている。野球の大会の方式は、各地区のリーグ戦をまず勝ち抜いたチームがディビジョン・リージョナル・カンファレンスに出場。さらに勝ち上がると、6月にウィスコンシン州のアップルタウンで行われる全米No.1を決定するワールドシリーズに駒を進めることができる。

余談であるが、ディビジョンで区分される制度は、学校主体で行われる高校野球にも適応されており、生徒数の多い公立高校と少ない私立は別リーグで戦うことが多い。ここでも各地区のリーグ戦を勝ち抜いたチームが、州のNo.1を決めるチャンピオン決定戦に出場できる。私の長男も5年ほど前に優勝決定戦に出場したが、オレゴン州にあるサンジエゴ・パドレス(だったと思う)の2Aのホームグラウンドを使って行われた試合には、球場に地元チームを応援するために多くの人たちが集まり、最終回はスタンディング・オベーションで大いに盛り上がっていた。ただし、日本のような全国大会は、学校主体の高校野球では行われず、オレゴンであれば隣のワシントン州などの優勝チームと地区の優勝決定戦を行うようだ。学校主体の高校野球のスケジュールは、3月に開幕、ホーム&アウェイ方式で4月、5月に地区でのリーグ戦が行われ優勝チームが決めらる。その後、6月にオレゴン州のナンバーワンをめざして優勝トーナメント大会が開催される。

面白いところは、学校主体の高校野球であっても、選手になるためにはトライアウトに参加して、合格しなければならない事。学校主体の野球の場合は、代表チーム、それ以外のチームを2チーム持っていて、自分のレベルに合わせてトライアウトを受けることができる。ただし自分がうまいと思い、学校の代表チームのトライアウトを受けて、万が一不合格となると下のチームにも入れない、という何とも選択自由、自己責任の国、アメリカらしい制度が長男の地区では取り入れられていた。しかも、確か受験者の点数を付けるのは他校のヘッドコーチであって、私情をはさめないようになっているのがスゴイ。学校の成績は全米統一試験、授業の成績、部活およびボランティアで決められるので、受けるほうも結構必死になるらしい。

さらに高校時代に野球を極めたい子供は、サマーキャンプに参加する。こちらはお金を払って参加することになるが、もちろんチームに入るためにはトラアウトがある。夏休みの2ヶ月をくらいを使って野球漬けとなるが、プロ野球のように1チーム25人くらいで構成されて、30日間で40試合をこなすハードスケジュール。地区大会で最終的に勝ち残れば、全米ナンバーワンを決める大会に進出できるらしい。

リーグ戦の段階から、多くの大学やプロのスカウトが来ていてスカウティングが活発に行われるそうだ。長男の友人も野球強豪校である南カリフォルニア大学やスタンフォード大学に誘われた生徒がいる。その一人のショとを守るJed Lowrieは、スタンフォード大学2年生の時に日米大学野球に参加し、2005年の大学3年生の時にレッド・ソックスに2位指名された(米国では大学3年生からドラフトが可能、現在3Aの所属、今年もしかしてメジャーに昇格すれば我らが松坂とチームメートだ!)。

余談が長すぎて申し訳ありません。

ところで、私が訪れたジョージ・フォックス大学はディビジョン靴暴蠡阿垢訛膤悗任△襦Northwest Conferenceに所属しており、2004年にはワールドシリーズに進出し、見事全米ナンバー1に輝いている野球強豪校だ。その後も地区のチャンピンシップを維持していたが、今年の最終戦で宿敵Linfield Collegeに破れ、残念ながら地区代表になることができなかった(ユーチューブを検索すると優勝決定戦の模様が観れる)。

このリンフィールド大学(Linfield College)のヘッドコーチは、ヤンキースファンならば覚えておられるかもしれないが、1998年のワールドシリーズでヤンキースが優勝した時にMVPを獲得したスコット・ブローシアス(Scott Brosius)三塁手だ。メジャーでゴールドグラブ賞を獲得するほどの選手が、大学野球チームのヘッドコーチに就任しているのがアメリカらしい。日本ももっと元プロ野球選手に指導者への門戸を広げるべきだとつくづく思う。それが野球人口の裾野を広げることにもつながるのでは、何て小難しいことを思ってしまう。

このブローシアス・ヘッドコーチ、長男の話では敬虔なクリスチャンだそうだが、試合になると相変わらず熱く燃えるらしい。大事なジョージ・フォックス大学との4連戦で、タッチアップをめぐって審判に猛抗議、退場処分を受けていたとの事。その甲斐あってか、チームは最終戦に勝利して地区代表になったのだが、これもメジャー流の選手へのメッセージの伝え方かもしれない。

ヘッドコーチの話のついでに、大学野球にはディビジョン制が取り入れられている、という話をしたが、ディビジョン気任2006年、2007年とOSU(オレゴン州立大学)が連覇しているが、OSUのヘッドコーチは元ジョージ・フォックス大学のヘッドコーチである。また、2004年に全米ナンバーワンになった時のヘッドコーチPat Beiley(この年にNational Coach of the yearに選出)が、昨年、アシスタント・ヘッドコーチとしてOSUに移籍した。優秀な監督がさらに大きな大学にスカウトされて行くプロセスが何となく想像できる。

私の長男もジョージ・フォックス大学の出身で、3ヶ月ほど野球部に所属していた。優勝したヘッドコーチは、大学ではマーケティングの授業を受け持っており、内容はヘボかったそうだが、野球に関しては基本を大事にして理論もしっかりしていたとの事(練習の紹介については次回)。彼によると高校の時のコーチもOSU出身で理論と練習方法に納得性があったそうだが、大学のヘッドコーチはさらに素晴らしかったとの印象を強く持っていると言っていた。彼が日本に帰国した時には必ず東陽フェニックスの練習へ参加するが、妙に練習方法に詳しかったのはこの影響か、ということが何となく理解できた。とにかく納得しないと動かないアメリカ人相手であれば、高いコーチング・スキルがなければ、ヘッドコーチとして生き残れないことは容易に考えられることだ。

ところで、長男は2004年9月の入学なので、丁度、優勝した年に入部。ナイキがスポンサーとなって、ユニフォーム、練習用ウエアに最新のグラブからショックスのスパイクに加えて、奨学金と称しておこずかいまで支給されていたとの事。日本だったら大問題かもしれないが、これもアメリカと日本のアマチュア・スポーツの考え方の違いだろうか。

次回は、練習風景などをご紹介する予定。


ジョージ・フォックス大学の野球練習場。やはり野球場には青空が似合う。手前にいるコーチもゴッツイ体格をしているよね。


ジョージ・フォックス大学はNorthwest Conferenceで連覇を続けていた。練習場のフェンスには栄光の歴史が示されている。今年は残念ながらリンフィールド大学に地区代表の座を奪われたが来年の雪辱を期す。


2004年に獲得したNational Championshipの盾。この時の左腕エースのScott Hydeはニューヨークメッツの7順目に指名され、また、ショートのDavid Patersonはテキサス・レンジャーズに指名される。その後、Hydeは肩を壊して引退、大学に復学して就職したらしい。


アメリカは数字の大好きな国だ。チームの成績を基にいろいろな賞が設けられている。ジョージ・フォックス大学は、その高い守備力が評価され、優勝した年を中心に2年連続で最高守備率賞をを獲得している。昨年もオークランド・アスレチックスにショートの選手がドラフトされた。


キャプテンのRyan Fobert。長男の親友でナイスガイだ。彼も高校時代にはオレゴン州ナンバー2のキャッチャーとして進路が注目され、地元紙で特集が組まれたほどの実力の持ち主(アメリカは数字でのランキングが大好き、キャッチャーの評価項目も二本間の送球タイム、盗塁阻止率など細かく規定されているらしい)。ちなみにナンバー1キャッチャーは、高校時代にドラフトはされたが下位指名だったためOSUに進学、今は泣かず飛ばずとの事(メジャーリーグは確かチーム40名のドラフト指名が可能)。


ライアン自身は、高校時代に痛めた肩が完治せず、大学レベルではその弱点を突かれて思うようなプレーができなかったとの事。卒業後は教師になって、野球チームのヘッドコーチをめざすそうだ。この日は卒業式だったが、翌日には前述した優勝をかけた2日間で4連戦のハードスケジュールが控えていた。優勝には4連勝が必須だったそうだが、残念ながら4戦目で負けてしまい優勝を逃した。責任感の強い彼のことだから、本当に落ち込んでいるだろうが、次の目標に向かって突き進んで欲しい。今から彼の育てた選手がメジャーリーガーとして大活躍する姿を見られることを楽しみにしている。夢のような話だが、彼の教え子と東陽フェニックス出身の選手が日米対決、なんてことになったら本当に素晴らしい!


2008.05.12 Monday 14:14 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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